
伝説の億万長者(らしい)
東京農科大学で教授を務め、研究生活のかたわら植林・造園・産業振興など多方面に活躍された本多静六氏。
独自の蓄財投資法と生活哲学を実践して、莫大な財産を築いた方です。
なんだったかな、誰かの本を読んでいて名前を知って、気になって読んでみました。
初版は1950(昭和25)年です。
だいぶ昔の本なので、投資法をそのまま実践はできません。ふむふむ、当時はそうだったのね、と読む程度。
だいたい月給が60円って言われても、わからん。
勤倹貯蓄
本多氏の蓄財法の根幹は勤倹貯蓄に尽きます。
自分自身に対しては「節倹」=足るを知り一切の無駄を排して自己を抑制する。でも、出すべきものを出さず義理人情を欠いて欲張る=「吝嗇(りんしょく)」はダメだよって言ってます。
お金は雪だるまみたいなもので、中心になる球ができると面白いように大きくなる。
これは誰がやってもきっと同じで、だからまずは芯を作りなさいと言う。
本多氏の芯の作り方、それは「四分の一天引き貯金法」。
何の新鮮味もないところが凄い。だって今でも言われてることで、それは60年以上も前から言われてることなんだなーとか思ってたら、2500年も前にお釈迦様が御経の中で説いておいでだそうだ。わー、すんません。
とにかくこの天引き貯金でお金の芯を作ること、とにもかくにもこれが第一歩。千里の道も一歩から、ですね。
でもまぁ貯金だけじゃそんな増えないよーとも言ってます。その後には然るべき投資法があるのだと。
氏曰く、好景気時代には勤倹貯蓄、不景気時代には思い切った投資を、だそうです。
読み継がれるには理由がある
本の後半には、人の叱り方や自説の述べ方なども語られます。
それは時代に関係なく、苦労を知っていて、人の上に立つこともした人だから出てくるであろう普遍の理でした。
貯金とか、投資とか、人との関わり方とかも、それはもう溢れるくらいの新刊がいっぱい出てます。
読み継がれてきた本には目新しいことはないかもしれないし、この本もそうかもしれない。
でも、普遍的で一般に通用する根幹があってこその応用力、と思える人にはきっと学びの一冊だと思います。
引き続き足るを知って、雪だるまの芯を作って転がすぞー。ころころころーー。
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